長崎県の雲仙・普賢岳の大火砕流から来月3日で30年になるのを前に、地元の島原市では当時の様子を撮影した写真の展示が始まりました。
雲仙・普賢岳は、平成2年11月に198年ぶりに噴火し、そのよくとし平成3年6月3日に発生した大火砕流で43人が犠牲になりました。
この大火砕流から来月3日で30年になるのを前に、地元の島原市役所では27日から写真パネル展が始まりました。
会場には、火砕流が青々とした山肌を駆け下る様子や、火砕流に伴って噴煙が高く舞い上がる様子など、当時の被害を伝える写真パネル、30点余りが展示されています。
また平成4年に市に新設された災害復興課の木製の看板が展示され、職員が復興計画の策定や被災相談の窓口業務などを担い、復興に全力を尽くしたことが紹介されています。
さらに、平成3年8月から平成7年6月にかけて、陸上自衛隊が3つの地点から捉えた溶岩ドームのスケッチの複製も展示され、溶岩ドームが次々と姿を変えていく様子を知ることができます。
市の政策企画課の杉本和哉班長は「災害の大きな爪痕や復興にあたった人の活動の記録を見てもらうことで、災害の記憶を後世につなげるとともに、日頃の防災意識を高めるきっかけになればと思う」と話していました。
この写真展は、来月10日まで島原市役所で開かれています。