富士フイルムは、新型コロナウイルスの治療薬として期待されている「アビガン」の増産を始めたと発表しました。ことし9月には現在のおよそ7倍にあたる1か月当たり30万人分を生産する計画です。
富士フイルムのグループ会社が開発した「アビガン」は、新型コロナウイルスの治療薬として期待されている薬の1つで、国の承認を受けるため、臨床試験が始まっています。
国は先に決定した緊急経済対策で合わせて200万人分のアビガンの備蓄を確保するため、国の要請に応じて増産につながる設備投資を行った企業などに費用の全額を補助することにしています。
こうした中で、富士フイルムは15日、原料メーカーなどと連携して生産体制を拡大し、アビガンの増産を始めたと発表しました。
今後、生産能力を段階的に上げ、ことし7月には1か月当たり10万人分、ことし9月には現在の生産量のおよそ7倍にあたる1か月当たり30万人分を生産する計画です。富士フイルムでは、そのあとも生産能力を拡大し、備蓄の確保に向け増産を進める方針です。
この薬がコロナ感染者の治療薬として早く広がってもらいたいです。