がん患者の受診が国内で最も多い東京のがん研有明病院は、勤務する看護師が、新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表しました。看護師と接触した可能性のある手術に関わるスタッフが自宅待機となったため、病院は20日から当面、手術を80%減らすことを決めました。
がん研有明病院によりますと、手術に関わる「病院中央部門」の看護師が、今月14日に勤務したあとで発熱の症状が出て、PCR検査を受けたところ、19日新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。病院は、看護師が病院の外で感染したとみられるとしています。
看護師は発熱の症状が出た翌日の15日からは出勤していないほか、勤務中は常にマスクをつけて消毒も行っており、これまでに患者などに感染が疑われる症状は出ていないとしています。
一方で、同じ更衣室などを使っていた医師や看護師などのスタッフおよそ70人について、接触した可能性があることから20日から自宅待機にしたということです。
病院では1日最大でおよそ40件の手術を行っていますが、対応できるスタッフが足りなくなるため、20日から当面、手術の数を80%減らすことを決めました。
病院では外来や入院患者の診療はこれまでどおり行うということで、手術についても「安全が確認され次第速やかに再開したい」としています。
新型コロナウイルスによる医療崩壊や医療設備の不足などが問題視されていますが、医療関係者にコロナ感染がみられた場合、このような形で影響を受けてしまうのは、本当に不安ですし、危険な問題だと思います。
今後の感染拡大を抑えるためにも、院内感染やクラスターの対策は最優先といえるかもしれません。