南米のブラジルでは、新型コロナウイルスの感染者は1日で5万人以上増え、累計で100万人を突破しました。専門家の間では、感染の拡大が続く中で、最大都市のサンパウロをはじめ、経済活動が次々と再開されていることに懸念の声もあがっています。
ブラジルでは、貧困地区を中心に急速に感染が拡大していて、政府によりますと19日の時点で感染者の数は5万4771人増えて103万2913人と100万人を突破し、死者の数も1206人増えて4万8954人となりました。
感染者の数、死者の数ともにアメリカに次いで2番目に多く、今も1日あたりの死者の数は1000人前後増え、感染が確認された人の数は多い日で5万人以上の増加が続いています。
こうした中、最大都市のサンパウロなど多くの都市で3月中旬から経済活動が段階的に再開されています。
このうち、最も感染の被害が深刻なサンパウロの中心部では、多くの店が当局が営業を認めている時間を守らず長時間営業していて、買い物客が詰めかけて、店内は混み合っています。
ブラジルでは、公立病院などで集中治療室が満床になるケースも報告され始めていて、専門家の間では感染の拡大が続く中で、経済活動が次々と再開されていることに懸念の声もあがっています。