北九州市は31日、新たに12人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。児童1人の感染が確認されていた守恒小(小倉南区)でクラスメート4人の感染が新たに判明し、市はクラスター(感染者集団)が発生したとみている。市では5月25日に市立小中学校を再開したばかりだった。小学校でのクラスター発生は珍しいという。他に中学生2人の感染も判明した。感染経路不明は2人。同市の感染確認は9日連続で、同期間の感染者は計97人となった。
市によると、守恒小の4人は28日に感染が確認された女子児童と同じクラス。いずれも10代で女子3人、男子1人。全員が無症状という。守恒小は29日から休校中で、市は感染経路などを重点的に調べる。
在校生が感染していた企救(きく)中(同)と思永中(小倉北区)でも濃厚接触者の男子生徒1人ずつの感染が確認された。
市教育委員会は31日夜の記者会見で、感染が確認された学校は当面休校するが、市立学校全体の休校は現段階では考えていないと説明。救急振興財団・救急救命九州研修所(北九州市)教授で、北九州市危機管理参与の郡山一明氏は「日本小児科学会は『患者の中で小児が占める割合は少なく、ほとんどが家族内感染』との見解だが、本当に学校内で広がっていないのか調査、分析が必要。他校の感染状況も見ながら、北九州市内全体での休校を検討すべきか見極める必要がある」と話した。
市が31日に発表した他の感染者は、クラスターが発生した北九州総合病院(北九州市)の医療スタッフで、小倉南区の30代男性、福岡県豊前市の20代女性、福岡市の40代男性の3人など。25日に感染が確認された門司区の80代女性が死亡したことが確認された。
小学校内でのクラスター発表は大変驚きました。
新型コロナウイルスの感染は決して弱まっているわけではありませんので、みなさん感染対策は継続しましょう。