プロ野球は19日夜、新型コロナウイルスの影響で、当初の予定からおよそ3か月遅れでレギュラーシーズンが開幕し、史上初の無観客という異例の状況で、球場では打球の音や選手のかけ声が響き渡りました。
19日夜に行われた6試合はすべて史上初の無観客で行われたことから、各球場ではピッチャーが投げたボールがキャッチャーミットにおさまる音や打球の音それにファウルボールが観客席にぶつかる音などがはっきりと聞こえました。
そして、ベンチからのピッチャーへの声援や守備の時に野手が掛け合う声も球場に響いていました。
このうち、埼玉県所沢市のメットライフドームで行われた西武対日本ハムの試合前には、両チームの選手がグラウンドに整列する中西武のキャプテン、源田壮亮選手が「たくさんの方々のおかげでプロ野球はきょう開幕を迎えることができました。皆様に力を届けたい」と話しました。
そして3対0で勝った西武の選手たちは試合後、感染防止のため、ベンチの前でエアハイタッチをして喜びを分かち合っていました。
また、巨人対阪神の試合が行われた東京ドームでは、無人の観客席のほとんどにオレンジと黒の2色のボードなどを置き、「WITH FANS」「ファンとともに」といったメッセージを浮かび上がらせました。
開幕戦に競り勝った巨人の原辰徳監督は、観客での試合について「ペナントレースに入ると超越するものがあったので、まったく違和感はなかった。ただ早くファンに来てほしいその願いはあります」と話していました。
このほか、19日夜行われた6試合では新型コロナウイルスの感染の拡大防止に尽力している医療や介護に従事する人などに感謝の気持ちを示そうと、選手たちがそろいの青いリストバンドを着用してプレーしました。