新型コロナウイルスの感染拡大を受けて休館していた長崎市の長崎原爆資料館が、およそ2か月ぶりに営業を再開しました。
長崎市の長崎原爆資料館は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、4月10日から休館していて、1日、およそ2か月ぶりに営業を再開しました。
展示室の入り口には、サーモグラフィーが設置され、入館者の体温をチェックするようにしたほか、原爆による火災で変形したガラス瓶に触れることができる展示がありましたが、感染を防ぐため「触らないで下さい」と書いた紙が張られていました。
原爆資料館は、例年、この時期、全国から訪れる修学旅行生でにぎわっていましたが、1日は、午前8時半の開館から1時間の入館者数は3人にとどまりました。
訪れた女性は「久しぶりに来たので、初めて見るものもあった。これから生まれてくる人たちにも、私たちが原爆の被害を伝えていかなければと思った」と話していました。
原爆資料館は、長崎市民や市内への通学者を対象に、9月末まで無料で開放されていて、入り口には「核兵器、環境問題、新型コロナウイルス。世界規模の問題に立ち向かう時に必要なことは同じだと思います」などと書いたポスターが張られています。
篠崎桂子館長は「今後、多くの人に来てもらって、核兵器の問題を自分事として捉えてもらうことを目指して発信していきたい」と話していました。
また、長崎原爆資料館に隣接する国の追悼平和祈念館は、原爆資料館より1か月以上早く、2月29日から休館していましたが、同じく、1日、およそ3か月ぶりに営業を再開しました。