アメリカのロッキー山脈では、10年前に美術商の男性が隠した金貨や宝石が詰まった宝箱をめぐり、数多くの人々が命懸けの宝探しに挑んできました。その宝箱が、このほど発見されたと美術商の男性が明らかにし、現地メディアが大きく伝えています。
宝探しが始まったのは2010年のことです。
アメリカ西部、ニューメキシコ州の美術商、フォレスト・フェンさん(89)が「金貨や宝石などを詰めた宝箱をロッキー山脈に隠した」と、みずからの本の中で明らかにして注目されました。
フェンさんは、人々に宝探しを楽しんでもらいたいと考え、そのありかにつながるヒントを本に記した24行の詩に隠したとしています。
財宝の価値は少なくとも1億円にのぼり、30万人を超える人たちが宝探しに挑んだとされ、現地のメディアは、箱を探すために仕事を辞めた人もいるほか、これまでに少なくとも4人が命を落としたとも伝えています。
それでも、宝のありかは長らく分からないままでしたが、フェンさんは7日、ホームページを更新し、「財宝は見つかった。私の詩が彼を導いた」として、1人の男性が宝を発見したことを明らかにしました。
フェンさんは、男性が名前を明らかにしていないものの、男性から送られてきた財宝の写真を確認したとしています。
アメリカのABCテレビは「10年にわたった宝探しが終わりを迎えた」とする一方で、謎は今も多く残されていると伝えています。