センバツ高校野球、大会1日目の第2試合は宮城の仙台育英高校が高知の明徳義塾高校に1対0で勝って2回戦に進みました。
第2試合は去年の秋の東北大会で優勝した仙台育英と四国大会で優勝した明徳義塾の対戦となりました。
試合は2回、仙台育英が1アウト二塁のチャンスで6番 遠藤太胡選手がタイムリーヒットを打って先制しました。先発の古川翼投手は3回まで明徳義塾打線をノーヒットに抑えた後、4回にフォアボールとヒットで2アウト一塁三塁のピンチを招きました。
仙台育英は古川投手から伊藤樹投手に交代し、伊藤投手は続くバッターを三振に抑えピンチをしのぎました。
伊藤投手は、この後も明徳義塾にヒットを許さず、仙台育英が1対0で勝って2回戦に進みました。
明徳義塾はエースの代木大和投手がバックの守りにも支えられ、仙台育英を1点に抑えましたが打線がチャンスを作れませんでした。
仙台育英高校の須江航監督は「キャプテンが選手宣誓でチームのさまざまな思いを乗せてくれたのでチームが非常によい雰囲気になり、エネルギーをもらいました」と話しました。
また、2回に二塁ランナーを走らせて遠藤太胡選手が先制タイムリーを打った場面について、「相手投手は今大会で最も点を取ることができないピッチャーだと思っていた。初回から変化球のコントロールがよく、動かないと点が入らないと思っていた。バッターがうまく対応してくれてよかったです」と話していました。
4回途中からマウンドに上がった伊藤樹投手は相手打線をノーヒットに抑えたピッチングについて「できすぎかなと思います。甲子園が自分の気持ちを奮い立たせてくれて自分の力以上のものを出させてくれました。球場の雰囲気にもうまく助けてもらいました」と話していました。
そのうえで先発した2年生の古川翼投手との継投について「自分は1年生の夏に甲子園で先発して試合を崩してしまったので、下級生の古川投手には同じ思いをさせたくないと思っていました。しっかりと抑えることができてよかったです」と話していました。
2回に先制タイムリーを打った遠藤太胡選手は「右バッターには初球と2球目が甘かったので、低く強い打球を打とうという意識で打席に入りました。ピッチャーが頑張って投げていたので、楽にしてあげることができてうれしかったです」と振り返りました。
高校に入って初めての公式戦出場がこの試合だったということで、「楽しかったです。この冬は甲子園を目標に頑張ってきたのでその成果を出すことができて夢がかなって良かったです。日本一に向かって頑張ります」と話していました。
明徳義塾高校の馬淵史郎監督は相手の仙台育英高校について「選手の脚力がすごく、足が速い選手が多くいました。試合は0対1できっ抗した展開に見えるが、それ以上に相手との実力差を感じました」と振り返りました。
また、1点を追いかける中、6回の守りで満塁策をとって切り抜けた場面について「2点目を取られたらもう終わりだと考えました。ああいった場面を抑えると試合の流れがこっちにくることが多いが、きょうは来ませんでした。相手の精神力の強さを感じました」と残念そうに話していました。
無得点に終わった攻撃については「ノーアウトでランナーを出せず、いつものパターンであるバントなどができませんでした。2人目の伊藤投手はテンポがよく打ち崩せませんでした」と話していました。
8回1失点と好投したものの敗れた代木大和投手は「最少失点では抑えられましたが、まだまだでした。悔しい気持ちが強いし自分の力不足です」と悔しそうに振り返りました。そして「制球力と球威をつけて夏に悔しさを晴らしたい」と話していました。